取出機の動作は、機械や電子部品に影響を与えます。機械が動作すると、必然的に摩擦が発生する為、充分な潤滑が必要となり、摩擦によって発生した廃棄物は、速やかに整理しなければなりません、長期的にメンテナンスを軽視していると、機械の摩耗と故障率の増加につながります。電子部品の使用寿命は環境、温度と密接に関係しており、粉塵汚染環境の中で、もし電子部品の粉塵を日常的に清掃していなければ、やがて電子部品の放熱不良となります。同時に周辺環境の湿度が高い場合、堆積した粉塵が吸湿し、短絡を招き電子部品を極めて損傷する可能性がある為、機械の日常的なメンテナンスは非常に重要であり、貴社は日常使用における定期的なメンテナンスにご協力いただきたいと思います。
2. 一般メンテナンス内容:*制御ボックス部分
分類 |
№ |
点検項目 |
点検作業 |
判定基準 |
判定 (值) |
制御ボックス部分 |
1 |
外観の確認 |
目視 |
傷・くぼみ・汚れがないこと。 |
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2 |
ペンダント液晶画面。 |
目視 |
文字表示不良、チラツキがないこと。 |
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3 |
ペンダントシートキースイッチ。 |
キータッチ釦を押す。 |
画面がスムーズに反応すること。 |
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4 |
非常停止スイッチ。 (BOX・ペンダント) |
非常停止釦を押す。 |
動作停止。(電源OFF) |
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5 |
漏電スイッチ |
漏電テスト釦を押す |
漏電モードになること。(電源OFF) |
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6 |
BOX内部配線 |
目視確認 |
端子・コネクタの緩み・電線の被覆の剥がれがないこと。 |
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7 |
冷却ファン。 |
目視 |
吸い込み又は吹き出しが指定方向に回っていること。 |
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8 |
アラーム履歴の確認。 |
目視 |
発生しにくいアラームが多発していない事。*1 又はチャックミス等のアラームが多発していれば、お客様へ問い合わせをし、アドバイスを行う。*2 |
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*機械部分
分類 |
№ |
点検項目 |
点検作業 |
判定基準 |
判定 (值) |
機械部分 |
1 |
走行ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
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基準値( ) |
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調整後値( ) |
|||||
2 |
製品前後ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
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基準値( ) |
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調整後値( ) |
|||||
3 |
製品の上下 1段目ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
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基準値( ) |
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調整後値( ) |
|||||
4 |
製品の上下 2段目ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
|
|
基準値( ) |
|||||
調整後値( ) |
|||||
5 |
ランナー前後ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
|
|
基準値( ) |
|||||
調整後値( ) |
|||||
6 |
ランナー上下1段ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
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|
基準値( ) |
|||||
調整後値( ) |
|||||
7 |
ランナー上下2段ベルト張力値 |
測定 |
測定値( ) |
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基準値( ) 調整後値( ) |
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8 |
圧縮空気 |
目視 |
過剰な油汚れ、水分がない |
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分類 |
№ |
点検項目 |
点検作業 |
判定基準 |
判定 (值) |
機械部分 |
1 |
上下・前後・走行軸、取付けボルトの締め付け状態。 |
マーカーのずれを目視にて確認。 |
マーカーがずれていないこと。 |
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2 |
各軸駆動部LMレール・ブロック。 |
目視 |
ガイドレールには油注入があり、疲労損傷、傷、油汚れなどが無いこと。 |
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LMブロックが破損していないこと。 |
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3 |
各軸駆動部のタイミングベルト。 |
目視 |
損傷・蛇行・たわみがないこと。 |
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4 |
各軸駆動部の動作音。 |
目視 |
キシミ音、不快な音がないこと。 |
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5 |
各軸配線・配管。 |
目視 |
破断・変形・表面損傷がないこと |
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6 |
各軸ケーブルベアー通信配線 |
目視 |
他の部品に干渉していないこと。 |
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7 |
供給空気圧。 |
目視 |
圧力計(0.5MPa) |
( )MPa |
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左右 |
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8 |
バランサーシリンダーの空気圧。 |
目視 |
メインアーム上下 |
( )MPa |
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(バランスシリンダ搭載機種のみ) |
標準( )Mpa |
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調整後( )Mpa |
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副アーム上下 |
( )MPa |
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標準( )Mpa |
|||||
調整後( )Mpa |
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9 |
真空発生ユニット吸引力の確認。(フィルターの油汚れ) |
目視 清掃 |
真空圧力計指針 |
( )MPa |
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吸着閉で-50KPa以下表示。 |
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吸着開で“0”表示。 |
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10 |
エアーシリンダー・バルブ・継ぎ手。 |
音 |
エアー漏れがないこと。 |
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11 |
各軸アブソーバ |
目視 |
油漏れがないこと。 動作に異常が無いこと |
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(アブソーバ搭載機種のみ) |
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12 |
エレメント |
目視 |
汚れ、詰まり、水溜りなどがないこと |
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(減圧弁) |
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13 |
消音器 |
目視 |
油汚れ、詰まりがないこと。 |
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14 |
各軸停止時の振動、緩衝状態 |
目視 |
揺れ、衝撃は他の部品に影響する範囲内ではない |
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15 |
取出機/架台。 |
目視 |
スプリングワッシャーに損傷、緩みはない |
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取付けキャップボルトの締め付け状態。 |
確認 |
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他 |
1 |
表示銘板・警告銘板 |
目視 |
剥がれ、油汚れなどがない |
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2 |
説明書 |
確認 |
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3 |
3S作業 |
目視 |
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3. メンテナンス中の注意事項
№ |
注意事項 |
写真 |
1 |
メンテナンス中は、必ずコントロールボックスの電源を切り、 コントロールボックスの上の空気スイッチをオフにし、10分間後にメンテナンス作業を行うことに注意してください。 |
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2 |
全体のメンテナンスの過程で、コントロールボックスの電気部品のホコリを清掃際には、水分のある圧縮空気を使って吹いてはいけないという原則を忘れないでください。これは電気部品のタブーであり、不注意すると、電気部品を壊すことになります。 |
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3 |
掃除が終わったら、機械の各保護カバーを元に戻して、オープンな状況で仕事をしてはいけない。ホコリや水分の侵入、機械の損傷をやすいです。 |
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4. LMガイド給油注意事項
№ |
注意事項 |
1 |
弊社指定グリース、(AFB-LF)給油ガンのノズルは当社の定制です。グリースガンは弊社に注文してください。 |
2 |
給油サイクルは、機種の給油サイクルに応じて給油してください(小型機29日、中型機35日、大型機50日)。推薦THK特有グリース:AFB-LF |
3 |
機械の正常な使用ために、長期的に油不足にならないでください。これにより、取出機LMガイドとLMブロックの破損や異音を引き起こす。 |
4 |
給油の際は、LMガイドが給油前に異音が発生している場合は、給油後も改善されていない場合は、このLMガイドとLMブロックが不良なりました、速やかに修理してください。 |
5 |
給油は、機種の大きさによって異なりますが、よく観察してみると、LMブロックの反対側に新しいグリース溢れてあったら、給油量が十分であることを示しています。LMガイド上に残っている油汚れは定期的に清掃してください。油汚れには、摩擦後の金属粉末や変質したグリースを含むため、LMガイドとLMブロックを大きく損傷するため、定期的な清掃が効果的です。 |
6 |
メンテナンス給油中に、何か問題が発生したら、速やかに当社アフターサービス部門に連絡してください |
7 |
この給油サイクル表は、1日20時間の生産で計算されます。 |